~ざっくりあらすじ~
アメリカの自然の岩場をMTBで走るのが大好きな青年の実話ベースのお話。
いつもと同じ、慣れたコースを走り、いつも通り帰宅するはずだった。しかし油断もあり、落石に右腕を挟まれ、谷底から動けなくなってしまう。辺りには誰も居ないため助けも求められない。
死を目前にして初めて自分の人生と向き合い、恋人とやり直したい後悔の念に駆られる。生命の限界を超えた127時間後、主人公は〈決断〉する。
~感想~
実話ベースだし、そうなりますよね、って感想でした。
同じ実話ベースでも、『光にふれる』と違った点は、ストーリーへの共感が薄かったことに尽きます。
独り善がりの青年が死にかけて、周囲の大切さに気づきワガママを少し改めましたって程度の話。途中、ASMR を駆使した視覚・音響効果で、わりとイケメンである青年のいろいろな行動が、間近で感じられるような息遣いとともに感じられますが、女性などが俳優に首ったけでもない限りは「誰得?」状態でした。
個人的には、白昼夢エンドでも良かったような気がして、実話ベースだとストーリーに共感できるかが大きな分かれ目になるため、注意が必要になります。
監督・脚本・製作:ダニー・ボイル×作曲:A・R・ラフマーンの組み合わせは、『スラムドッグ・ミリオネア』で強烈なインパクトを受けただけに期待値がもの凄くあがっていたけど、今回に関しては、強烈さが足りず身の丈の生活みたいな内容だったので、その期待との差が色濃く出てしまいました。
もう少し、コロナで孤独を味わっているときに観られたら、映画を観らながら「ワガママ言ってて、申し訳ない」って気持ちで、心動かされたのかもしれません。