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2021-06-03

JYPの名言から考える、これからの働き方改革とは?

 


このオーディションはある特定の目的に合う人を探すだけで、皆さんが特別かどうかとは全く関係ありません。

JYPエンターテインメント創設者・パク・ジニョン氏(J.Y. Park)

 

NiziProject を観ていたときにハッとさせられました。

資本主義を言い表すのに、これほど適した言葉もありません。

特定の目的に対して選ばれる(競争に勝つ)ことは、資本主義の本質である競争原理です。

 

この事に対して、どう向き合うかはその人の価値観次第です。

しかし、勝ち組にならんと欲すなら、早い段階でこの言葉を飲み込む人ほど、ビジネスで大成しやすいでしょう。

 

例えば、プロスポーツ選手が若くても考え方がしっかりしていて、大人も舌を巻くレベルな理由は、彼らが競争社会を生き抜いたトップ層だからに他なりません。


■ビジネスで必要なポイント

ビジネスで大成するための確率を上げるには、専門性でライバルに差をつけ、マネタイズ方法を見つける ことです。

成功確率を高めるには、華やかな業界・職種ほど厳しい競争環境にあると知ること。

働く上で避けて通れない人間関係を選べると、ストレスを軽減できて有利に働くこと。

橘玲氏は、「咲ける場所に動きなさい」と言い表しています。 


■専門性の高度化による諦観

簡単に解釈すると、「自分のやりたいこと」ではなく、「自分が他人に勝てる分野」で「ナンバーワン」を目指せってことでしょうか。


しかし、専門性は日々高度化しています。「専門であり続けられる人と、そうではない人」の差はドンドン開いていくように感じます。

仮に、ひとつのことを2週間で習得する人と3ヶ月で習得する人、1年で習得する人がいたとします。

1週間で習得できる人は、3ヶ月の間に6つのスキルを習得でき、1年あれば26のスキルを獲得できるため、差は拡がる一方です。


必要なスキルの高度化や移り変わりの激しさが、専門家への難易度を高めているのです。当然、「複数のスキルの掛け合わで希少人材に!」というスローガンも正しいですが、技能習得のスピードがそのまま専門性の差となって現れます。


■今後のこと

昔のように、諦めずにコツコツとやっている者が報われる社会は来るのでしょうか?

そのシナリオは厳しいと予想します。


しかし、最終的には人間の心が、「前向きに何かに取り組む姿勢」に感動するように出来ていると思うので、「努力のプロセスを身に着けている人」は生き残れるんじゃないかと期待します。

これまでのようにサラリーマン的に仕事をする人の数は減少しそうですが、それぞれが自分の努力や成長のプロセスで、お金を稼げる仕組みは残されてくはずだと。

いまはアイドルが、人生のストーリーを提示してマネタイズ(換金)してますが、個々の身近な人同士が感動に対して対価を支払う未来が来ると想定します。

それ故、短期的には浮かばれなくても、物事に誠実にコツコツと取り組むマインドセットを身に付けていれば、チャンスのターンは来るはずです。(と期待しています)


2021-05-21

相手は神様か? 新約「お客様は神様」のすすめ。


「お客様は神様です」のフレーズの生みの親・三波春夫氏のサイトでも、言葉の誤用や誤解が生じていると危惧しているようです。

 「三波春夫」といえば、『お客様は神様です』というフレーズがすぐに思い浮かぶ方が少なくないようですが、(中略)真意とは違う意味に捉えられたり使われたりしていることが多くございます。

『歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払ってまっさらな、澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。ですからお客様は絶対者、神様なのです』- 「お客様は神様です」について | 三波春夫オフィシャルサイト


言葉の真意は、上記を読めば理解できるはずです。

しかし、実社会では「自分は神様だ」と思い上がったり、相手から「自分は神様だ」と主張を受ける機会もありそうですが、どうすれば良いか?

その答えが、新約「お客様は神様です」になります。


以前の記事「ビジネスを身近に!「新三方よし」理論」の中で、ビジネスの商流を以下のように記載しました。

例えば、自身がメーカーに勤めているとします。
消費者 → 運送会社(取引先) → 会社(自社)

 

同記事内では、「それぞれが利益を受け取れる商流の設計になっているか」に重点を置いて書かれています。

今回の場合はどうでしょか。

 

三波春夫氏が語るように「お客様はよろこばせる絶対者としての神様」に間違いありません。

つまり、「消費者=神様」です。

 

では、運送会社の配達員や自社の従業員はどうでしょう。

神に供物を捧げる平民? それとも奴隷や生贄(犠牲者)でしょうか?

 

新約「お客様は神様です」では、「お客様は神様です」を再解釈し、「神様、仏様、お天道様!」理論として、神様以外の登場人物の存在も明らかにしています。(三波春夫氏は自分と神様との関係で、相手は神様だと語っています)

雨や雪、猛暑の日でも重たい荷物を運んでくれる配達員の慈悲の心は仏様そのもの。(運送会社(取引先)=仏様)

で、

商品がお客様の元へ届くよう商品やお客様、運送会社を明るく照らす光はお天道様。

つまり企画実行者またはプラットフォーマーがお天道様の役割です。(会社(自社)=お天道様)


・・・・・


世界では、キリスト教の教義で「三位一体」が唱えられ、日本でも「三権分立」が採用され、権力の均衡を保っています。

少し話が大きくなりましたが、当然、お客様と従業員の間にも権力の均衡が保たれる必要はあり、また同時に、協力会社や取引先も蔑ろにされてはなりません。

 

「私は顧客だから神様だ」と発言する人や、そんな態度で接してくる人には、相手はなるほど神様だ、しかし自分はお天道様だ!といった心づもりで接し、お互いの関係に上下はなく、対等であることを意識しましょう。

「自分は神様だ」と主張したくなったときも同様です。

本来、神様と仏様はどっちが上か、偉いか? 太陽は格下か?などと考えるのがナンセンスで、そのことが理解できれば自ずと正しい振る舞いができます。

 

つまり、新約「お客様は神様です」は、神の上にも下にも人はなく、対等な存在の仏様とお天道様がいることを示した理論です。

「そうは言っても現実は、、、」の声が聞こえてきそうですが、自分自身も対等な関係でビジネス相手と向き合えることが重要です。

だからまず、そういった環境になるよう自分自身がそう振る舞うことが第一歩になります。



おわりに、先ほどの三波春夫氏のサイトの下部を見ていると、以下の一文がありました。

 「なるほど、そう言われれば、お米を作る神様もいらっしゃる。ナスやキュウリを作る神様も、織物を作る織姫様も、あそこには子供を抱いてる慈母観音様、なかにゃうるさい山の神・・・・・・」 


三波春夫氏も八百万の神の存在を示唆しているようで、「人間それぞれが神で対等だ」と捉えることもできそうです。

 

2021-05-05

ビジネスを身近に!「新三方よし」理論


三方良し

『売り手によし、買い手によし、世間によし』
近江商人の経営哲学のひとつとして「三方よし」が広く知られている。「商売において売り手と買い手が満足するのは当然のこと、社会に貢献できてこそよい商売といえる」という考え方だ。自らの利益のみを追求することをよしとせず、社会の幸せを願う「三方よし」の精神は、現代のCSRにつながるものとして、伊藤忠をはじめ、多くの企業の経営理念の根幹となっている。
近江商人と三方よし(https://www.itochu.co.jp/ja/about/history/oumi.html)

 

近江商人の経営哲学として知られてきた「三方よし」の別解釈。

本来は、売り手と買い手と世間体(社会貢献)の満足につながる商いが、商売繁盛を永く続く秘訣として語られます。

しかし、経営哲学は経営者や起業家などの高い視点で語られるため、より身近に感じられるように落とし込み、ビジネスに応用できる解釈を加えたのが「新三方よし」理論です。

 

真髄は、仕事を取引先との交渉など「点」で捉えるのではなく、商流として「線」で捉えること、利益を受け取る順番を守ることです。

 

・・・・・

例えば、自身がメーカーに勤めているとします。

 

消費者 → 運送会社(取引先) → 会社(自社)

 

登場する3者は、①商品を購入する消費者、②商品を配送する運送会社、③商品を製造する自社です。(②は他の取引先へ置き換え可能です)

①消費者は商品を購入で利便性(利益)を得て、②運送会社は配送費による売上(利益)、③自社は商品販売による売上(利益)を得ています。

 

逆に不利益になるのは、①消費者が必要のない商品をうっかり買った(不利益)、②運送会社が適切な売上を立てられない(不利益)、③薄利多売で自社に利益が残らない(不利益)場合になります。

 

つまり、①に良い商品を届けようとするあまり、②に対して過剰な値引きを要求するのは良くありませんし、①に対して嘘の広告や誤解を招く表現で無駄に商品を買わせることも同様に良くありません。

 

ベンチャー企業や中小企業などの新規参入者にみられるダンピング合戦があります。

消費者への利益を最優先にするあまり、行き過ぎた低価格で自社の利益が後回しになり、結果として従業員に無理な努力(低賃金労働)を強いることになります。

短期集中で薄利多売を行い、利益や借入を原資に競争力をつける戦略も、成功すればよいですが成功も失敗もせず撤退タイミングを逃し、薄利多売状態から抜け出せない企業も見受けられます。 

当然、永く商売繁盛を続ける観点からはマイナスで、今回のコロナ禍のタイミングなどなにかの拍子で商売が立ち行かなくなります。

 

もちろん、短期的にビジネスを成立させ、「買収」や「IPO」を目的にしたり、「ブランドの雰囲気を売る」企業もあるため、一概に良し悪しは言えません。

ブランドビジネスなどは、消費者の満足と取引先への十分な利益、自社の十分な利益を満たす優良な長期商売繁盛ビジネスになり得ます。

 

例えばユニクロは、「価格の安さ」と「高機能」で参入し、当初は薄利多売の色が強かったですが、差別化やブランドの確立にも成功したため、今では「低価格」のイメージは払拭できた成功事例です。(後続は、ワークマンが挙げられます)

 

ユニクロパターンで攻めるなら、「価格の安さ」で認知を獲得したあと、「差別化要因」を確立できるかが大切なポイントになります。


・・・・・

「新三方よし」理論は、企業間の商流だけでなく自社内の流れにもあてはめることができます。

 

会社(自社) → 上司 → 自分自身

 

登場人物は、①会社(自社)、②上司、③自分自身 になります。

①会社のビジョン達成や売上・利益(利益)があり、②上司は会社の目標達成・評価(利益)を得て、③自分自身は、上司のニーズに応えることで評価=昇給昇進(利益)が得られます。

 

多くの社会人が陥りやすい罠・間違いは、「会社(①)のビジョンに共感しました」といいつつ、「上司(②)のニーズを満たしていない」場合です。

本来ならシャンパンタワーのように、上から注がれるシャンパンがピラミッド状のシャンパングラスに順々に注がれていく様が美しいですが、現実ではうまくシャンパンが流れないこともしばしば発生します。


会社のニーズと上司のニーズが噛み合っていないとき、ねじれ国会のような状態で意思決定(判断)をするときに、どう立ち振る舞ったらよいかを誤ってしまうのです。

正解は、「上司のニーズを満たしつつ転職活動をすすめる」になります。


先程から伝えている通り、「新三方良し」理論では、ビジネスの商流を大切にしています。

より俯瞰した立場で眺めると、

 

消費者 → 取引先 → 自社 → 上司 → 自分自身 


の流れがあり、流れに関わる人(ステークホルダー)が左から順に満足していれば、自然に右側にいる自分自身の利益=昇給昇進も叶えられることになります。

 

流れが歪んでいると感じる場合は、中長期的に商売繁盛が続かないか、自分自身の心身の健康に高いリスクを伴う可能性があります。

しかし、サラリーマンとして給与を貰っている以上、上司のニーズを満たすことは必須になります。

そのため、短期的には上司のニーズに応え結果を出すことに注力する(市場価値を獲得する)とともに、中長期的には、より自分自身の価値観に合致した「新三方よし」企業を探すことが正解となります。

 

ドラマなどでは、上司を飛び越え社長に進言をして、大活躍する様が描かれますが、現実で同じことをすると成功するメリットより、失敗するデメリットの方が大きくなります。

当然ですよね? サラリーマンはチーム仕事です。

会社や仕事はよくマラソンに例えられますが、飛び越えられた上司や周りにいる人たちは、一連の出来事をみて一定数は不快に思います。

会社に長く居れば居るほど、不快に思っている人たちは将来的な反対派(抵抗圧力)になりかねません。(理屈ではなく感情的な意味合いで)


そのため、不義理をせず、着実に結果を残していくには、会社の理念や消費者目線からの流れを大切にするとともに、現実的に仕事をするにあたっては、直属の上司から信頼獲得を第一義とし、業務の領域を徐々に広げていくことを理解する必要があります。

上司からの信頼獲得と会社の理念や消費者目線をうまく飲み込めないと、「意識高い系の罠(落とし穴)」にハマり、思うように仕事で結果を出せず、市場価値が得られない悪循環に陥ります。(綺麗事ばかりで結果を出せないなどと言われる)


「新三方よし」理論を理解し、多くの人が一緒に働く人たち(ステークホルダー)の満足を得られれば、世の中、今よりもご機嫌に生きられる人が増えるはずと信じています。




2020-03-15

イーロン・マスクの名言から、転職の成否を決める「納得感」について考えた。

「一緒に働いている人を好きかどうかはとても大切だ。さもなければ、あなたの人生と仕事は、とても惨めなものになるだろう」
イーロン・マスクの名言7選(https://forbesjapan.com/articles/detail/32639



「一緒に働いている人が好きかどうかは、とても大切だ」の大切さには同意します。
 ただし仕事の場合、私生活とは違った要因で好き嫌いが発生する気がします。

仕事で、人に好意や嫌悪を抱く場合を自分の経験から考えてみたら、「仕事に対して不誠実な人」に嫌悪する傾向がありました。
  • そもそも、仕事にルーズな人
  • 本質的ではない無意味な作業を頑張る人
  • 他人の足を引っ張る人
  • 感情優先で適切な判断を見誤る人

これらの人が、いくらいい人であっても、仕事上は付き合いたくありません。
また、悩みのタネとして大きいのは、不誠実な行動する人は、自分では不誠実な行動をしていると気づいてない点です。

「仕事に対して不誠実な人」は、いわゆる「思考停止」状態と置き換えれば、嫌う理由も納得しやすいです。私生活であれば、思考停止は本人の問題で自由ですが、組織になればそれにより損害が発生するからです。

ただ、ここではたと気づくことがあります。

思考停止状態と気づけない不誠実な人たちは、
なぜ思考を停止してるのか?

人それぞれ、思考停止に至る理由は様々ありそうですが、単純に使わない能力が劣化しただけと考えられます。

個人で生き抜くには、すべてを自分でまかなう必要があり、思考停止は生活破綻の可能性を高めますが、会社に属していると高度な分業化により、同じ作業の繰り返しなど思考停止状態でも十分通用します。

そのため、もし会社が思考停止の人を生み出しているなら、「一緒に働く人が好きかどうか」の尺度は、結局その会社の社風や考え方が好きかどうか、に帰結しそうです。

イーロン・マスクの考える惨めな人生を避けるポイントは、次の通り考えられます。
  • 「人が好きだから組織が好き」より、「組織が好きで人も好き」の方が、
    ハズレを引く確率は低くなる
  • 人数が多くなればなるほど、思考停止圧力が高まる 
  • 変化が少なければ少ないほど、思考停止圧力が高まる

思考停止の人たちを上手くマネジメントする能力がある人の場合や、思考停止でも気にしない人の場合を除いては、少数精鋭の会社を選んだ方が得策と感じました。安定と成長のトレードオフでもありますね。

そうなると、「組織が好き」の判断が難しく感じられるかもしれません。
会社の求人票や理念にはいいことしか書かれていないから、大体好きになるじゃんと思われがちですが、そんな事はありません。

ここで大事なのは「興味・好奇心」です。

興味や好奇心をもって会社の情報にあたれば、すんなり腹落ちすることや違和感を感じることに出会います。その「違和感」の部分をどう納得度させるかによって、自分に合う会社、合わない会社が判断できるのではないでしょうか?

もちろん、「違和感」を自分一人で払拭するのは困難ですから、そのための「面接の場」と捉えれば、面接への準備も捗るでしょう。中には、直接企業に聞きづらい質問もでてきますが、そこを上手に聞く力が、お互いの理解度を高め納得感につながると考えます。

当然、相手の企業が求める能力を満たしている必要もありますが、マッチングは、ある程度の数をこなして、スキルと相性の合う相手を探すことは必要です。

同僚が好きかどうかは、仕事ひいては人生の満足度を大きく左右する問題なので、自分の納得感ある選択の一助になればと思います。